遅ればせながら,明けましておめでとうございます.
久々の投稿になり大変恐縮です.
今回は頭痛専門医らしく,頭痛のお話をしたいと思います.
頭痛で病院やクリニックを受診すると,医師から
「肩こりはありますか?」
と尋ねられることがあります.
そこで,肩こりがある,と答えると
「では,『緊張型頭痛』と思うので痛み止めを処方しておきますね」
と鎮痛薬を処方されることがあります.
しかし,鎮痛薬の使用を繰り返すけどなかなか痛みの回数が減らないし,痛みが改善しないことがあります.
『緊張型頭痛』は比較的軽い頭痛で,頻度が高い頭痛です.
頭・首・肩の筋肉のコリが原因になっていますので肩こりを持っていることが多いのですが,その他の頭痛,特に『片頭痛』でも肩こりを持っていることは多いです.
そのため,
【肩こり=緊張型頭痛】
という考えはいささか安易な考えとなります.
上記の様なエピソードで実際に『緊張型頭痛』の方であれば,鎮痛薬で改善することもあるかと思いますが,『片頭痛』であった場合,その鎮痛薬では痛みが改善しづらいばかりか,鎮痛薬の使い過ぎで余計に頭痛を起こしやすくなる可能性があります(『薬剤の使用過多による頭痛』と言います.このお話はまたどこかで).
ですので,頭痛で鎮痛薬を処方されているけれどなかなか改善が得られない場合は『片頭痛』や他の頭痛の可能性もあります.
頭痛の時に,吐き気・嘔吐,光をまぶしく感じる,音をうるさく感じる,動くと頭痛が悪くなる,などの症状を伴う場合は片頭痛の可能性が高いです.
また,片頭痛を始め,頭痛には鎮痛薬だけではなく予防薬もあります.
当院では頭痛専門医により正確に診断を行い,適切な鎮痛薬/予防薬を選択し,生活において気をつけるべき養生法をお伝えいたします.
たかが頭痛と思わずにお気軽にご相談ください.