もの忘れを主症状とする認知症という病態があります.
一般的にはアルツハイマー型認知症という名前が知られているかとは思いますが,他にも血管性認知症やレビー小体型認知症などがあります.
現時点ではこれらの認知症には根本的な治療は存在しません.
しかし,もの忘れが進む原因に治療可能なものが存在します.
以下に,いくつか記載します.
正常圧水頭症,慢性硬膜下血腫などの脳神経外科的疾患
神経梅毒などの感染症
甲状腺機能低下症などの内分泌疾患
ビタミンB1欠乏症などの代謝性疾患
薬剤
上記の疾患などが存在すれば,疾患を治療することで,もの忘れ症状が改善しうるのです.
特に,急にもの忘れ出現したり,進行したりする場合は該当する場合があります.
当院では認知症の原因を取りこぼさないように,頭部MRIや血液検査を行なっております.
どのような「もの忘れ」でも構いませんので,ご心配な場合はご相談ください.