薬剤の使用過多による頭痛(2)

前回に引き続き,薬剤の使用過多による頭痛についてお話しします.

 

いわゆる痛み止めを使い過ぎて起こるこの頭痛ですが,痛み止めを過剰に使うと言うことは,元々,頭痛をたびたび繰り返していると言うことになります.

 

原因となっている頭痛は以下の通りです(頻度順)

 

①片頭痛:65%

②緊張型頭痛:27%

③片頭痛と緊張型頭痛の合併もしくはその他の頭痛:8%

 

このように,片頭痛が最も多いです.

 

片頭痛は辛い症状なので,適切な治療を受けていなければ痛み止めを使い過ぎてしまうのもわかります.

 

緊張型頭痛は概ね片頭痛に比べれば,その強さの程度は弱いですが,それでも薬剤の使用過多による頭痛の30%程度に見られます.

 

やはり,簡単に市販薬が手に入ることや,医療側の「頭痛には鎮痛薬を出しておけば良い」という考え方が,この病気を引き起こしているものと思われます.

 

こういう患者さんが増えていかないためにも,頭痛についての啓蒙は大事だとつくづく考えさせられます.

 

このブログをお読みの方も,周りに頭痛で苦しんでいる方がいらっしゃれば,少しでもいいので頭痛についての正しい情報をお伝えいただけるとありがたいです.

 

また,日常的に痛み止めを使っていて頭痛に苦しんでいる方がいらっしゃればいつでもご相談ください.

2021年07月05日